Sewing

Sewing 金属かがりとは

針金で縫われておりデザイン性と耐久性を兼ねそろえた独自の金属かがり工法

特許申請の概要

書誌

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】特開2021-19881(P2021-19881A)

(43)【公開日】2021年2月18日

(54)【発明の名称】カード入れ

(51)【国際特許分類】

A45C 11/18 20060101AFI20210122BHJP

【FI】

A45C11/18 C

【審査請求】未請求

【請求項の数】3

【出願形態】OL

【全頁数】5

(21)【出願番号】特願2019-138407(P2019-138407)

(22)【出願日】2019年7月28日

(71)【出願人】

【識別番号】519235287

【氏名又は名称】丸児 清太佳

(74)【代理人】

【識別番号】100154210

【弁理士】

【氏名又は名称】金子 宏

(72)【発明者】

【氏名】丸児 清太佳

【テーマコード(参考)】

3B045

【Fターム(参考)】

3B045BA04

3B045CB00

3B045DA32

3B045DA33

書誌
要約

【課題】カード入れの面を折曲する力による経年劣化のない形で補強されたカード入れを提供すること。

【解決手段】周縁に沿って5mm以下の間隔で設けられた多数の針状体貫通孔2と、針状体貫通孔2を貫通し同一又は別の針状体貫通孔2に至る、針状補強具3とを備えるカード入れ1を提供する。

1の針状体貫通孔2を貫通した針状補強具3を隣接する針状体貫通孔2に至るようにする(針状補強具3を螺旋状にする)と補強が確実になる。平面視矩形のカード入れ1の3辺に針状体貫通孔2及び針状補強具3を備えることが好ましい。

要約
特許請求の範囲

【請求項1】

周縁に沿って5mm以下の間隔で設けられた多数の針状体貫通孔と、前記針状体貫通孔を貫通し別の前記針状体貫通孔に至る、針状補強具とを備えることを特徴とする、カード入れ。

【請求項2】

前記別の前記針状体貫通孔は、前記針状補強具の貫通した針状体貫通孔に隣接する針状体貫通孔であり、前記針状補強具は、螺旋状に多数の針状体貫通孔を貫通することを特徴とする、請求項1に記載のカード入れ。

【請求項3】

平面視矩形状であり、該矩形の1辺は近傍に前記針状体貫通孔及び前記針状補強具を備えないカード挿入/取出辺であり、他の3辺は近傍に前記針状体貫通孔及び前記針状補強具を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載のカード入れ。

発明の詳細な説明

【技術分野】

【0001】

本発明は、クレジットカード、定期券等を入れて、持ち歩くカード入れに関する。

【背景技術】

【0002】

クレジットカード、定期券等を入れて、持ち歩くカード入れ(定期入れ、名刺入れ等を含む)が広く用いられている。使用時にカード入れが折曲すると、収納されたカードが損傷してしまう可能性がある。

【0003】

かかる事態を回避するため、矩形状のカード入れの周縁(4辺の近く)を補強することが考えられる。例えば特許文献1には、辺の部分を加熱接着したカードケースが開示されている。この他、辺の部分に補強用のテープを貼付することも考えられる。

【0004】

かかる補強の問題として、外部からの力が補強部分に加わることで、補強部分が経年劣化してしまい、補強が弱くなってしまうことがある。カード入れを尻ポケットに入れて着座することが、工事等の現場で発生するが、その際、カード入れには矩形を折曲する力が加わる。補強が矩形の辺に沿って矩形面内で行われる限り、補強部分にも同様に力が加わる。かかる力が多数回加われば、補強部分が経年劣化する。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0005】

【特許文献1】特開昭61−177297号公報

【発明の概要】

発明が解決しようとする課題

【0006】

本発明は、カード入れの面を折曲する力による経年劣化のない形で補強されたカード入れを提供することを課題とする。

【課題を解決するための手段】

【0007】

カード入れの面に沿った形状ではない形状の補強部分を設けることで、課題を解決する。

【0008】

本発明のカード入れは、周縁に沿って5mm以下の間隔で設けられた多数の針状体貫通孔と、前記針状体貫通孔を貫通し別の前記針状体貫通孔に至る、針状補強具とを備えることを特徴とする。

【0009】

この特徴によれば、針状補強具は、カード入れの面から立設される。すなわちカード入れの面を折曲する力を受けて劣化することが少ない。

【0010】

本発明のカード入れは、前記別の前記針状体貫通孔は、前記針状補強具の貫通した針状体貫通孔に隣接する針状体貫通孔であり、前記針状補強具は、螺旋状に多数の針状体貫通孔を貫通することを特徴とする。

【0011】

この特徴によれば、針状補強具が全体として一体化され、補強を確実にすることができる。

【0012】

本発明のカード入れは、平面視矩形状であり、該矩形の1辺は近傍に前記針状体貫通孔及び前記針状補強具を備えないカード挿/取出辺であり、他の3辺は近傍に前記針状体貫通孔及び前記針状補強具を備えることを特徴とする。

【0013】

この特徴によれば、針状補強具を設けることのできないカード挿入/取出辺を除くすべての辺に針状体貫通孔及び針状補強具が設けられる。矩形の縦辺、横辺の両方に針状体貫通孔及び針状補強具が設けられ、カード入れの面をいかなる向きに折曲する力に対しても補強される。

【発明の効果】

【0014】

本発明によれば、カード入れの面を折曲する力による経年劣化のない形で補強されたカード入れを提供することができる。

図面の簡単な説明

図1は、カード入れを示す図である。

図2は、補強部分の詳細を示す図である。

※図1
※図1
※図2
※図2
発明を実施するための形態

【0016】

以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。

【0017】

図1は、カード入れを示す図である。カード入れ1は、平面視矩形状であり、4辺のうち1つがカードを出し入れするためのカード挿入/取出辺11であり、他の3辺がカードを出し入れせずにカードをカード入れの中に保持するカード把持辺12である。

【0018】

カード挿入/取出辺11においては、カード入れ1の表面側と裏面側とが分離しており、表面側と裏面側との間でカードを出し入れすることができる。

【0019】

カード把持辺12においては、カード入れ1の表面側と裏面側とが縫着、接着等によって結合しており、カードの出し入れができず。カード入れ1の収納されたカードが安定して配置される。カード把持辺12の近傍にカード把持辺12に沿って多数の分針状体貫通孔2が設けられ、針状補強具3が針状体貫通孔2を貫通している。

【0020】

針状体貫通孔2は、針状補強具3を貫通させるための孔であり、針状補強具3の断面径より大きな径を有する。カード把持辺12に沿った針状体貫通孔2の間隔は、針状補強具3を多く用いて補強を確実にするため、小さいことが好ましい。隣接する針状体貫通孔2の間隔(円形の孔の中心間の距離)が5mm以下であることが好ましい。

【0021】

針状補強具3は、カード入れ1の変形を防ぐための、剛性を有する針状体である。針状補強具3は、十分な剛性を持ったものであれば、いかなる材質、形状のものでもよい。例えば、0.8mmの太さの鉄製の針金を針状補強具3として用いることができる。

【0022】

図2は、補強部分の詳細を示す図である。図2(A)は、図1において破線で示したST部分の拡大図である。図2(B)は、図2(A)に示した部分を紙面上方から見た図である。

【0023】

図2(A)に示すように、針状補強具3は、1つの針状体貫通孔2を貫通し、隣接する針状体貫通孔2に至る。その後、隣接する針状体貫通孔2をも貫通し、次の針状体貫通孔2に至る。

【0024】

図2(B)に示すように、針状補強具3は上方視円形である。すなわち、螺旋形状で多くの針状体貫通孔2を貫通している。

【0025】

針状補強具3によって、要補強箇所13の折曲が防止される。

【0026】

針状体貫通孔2は、その周縁に貫通孔補強具21を備えている。貫通孔補強具21は、針状補強具3がカード入れに食い込まないようにする剛性体(例えば針状補強具3と同種の金属)である。

【0027】

カード入れの面を折曲する力は、カード入れの面の一部に強い力が、他部に弱い力が加わることで発生する。折曲部分は平面視直線形状であり、いかなる場合にもその直線が3つのカード把持辺12の少なくとも1つと交差する。すなわち、そのカード把持12辺の近傍にある針状補強具3が変形しない限り、カード入れの面が折曲してしまうことがない。このため、3つのカード把持辺12の全ての近傍に針状補強具3を設けることが好ましい。ただし、設計事項として、1つ又は2つの近傍に針状補強具3を設けることも可能である。

【0028】

ここで、補強部材の経年劣化について検討する。カード入れの面を折曲する力は、カード入れの面の各所に加わる力の大小によって発生する。加熱接着や補強用テープの貼付によって補強する場合、補強部材がカード入れの面の一部に面積を持って存在する。その面積全体が折り曲げる力を吸収するので、カード入れの面を折曲する力が繰り返し発生すれば、補強部材も折曲する力を受け、経年劣化してしまう。

【0029】

これに対し、本願発明の針状補強具3は、隣接する針状体貫通孔2に設けられた2つの貫通孔補強具21の接点で力を受け、カード入れの面を折曲する力は2つの接点における力の差となるが、針状補強具3が2つの接点の間で伸縮しないことによって吸収している。

【0030】

すなわち、カード入れの面を折曲する力は立設された針状補強具3を折曲するものではない。また、カード把持辺12を折曲する力は、螺旋状の針状補強具3の螺旋部(2つの円形の間)によって吸収される。これにより、針状補強具3の経年劣化は少ない。

【0031】

以上詳細に説明したように、本実施例のカード入れ1は、カード入れの面から立設された針状補強具3によって補強することにより、経年劣化のない形で補強される。

【産業上の利用可能性】

【0032】

カード入れの面を折曲する力による経年劣化のない形で補強されたカード入れである。多くの個人による利用が考えられる。

【符号の説明】

【0033】

1 カード入れ。11 カード挿入/取出辺 12 カード把持辺 13 要補強箇所 2 針状体貫通孔

21 貫通孔補強具 3 針状補強具

※図1
※図1
※図2
※図2

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